glitter [名] きらめき

小さいころから気に入っていた金と銀のラメの入った糊を 使うわけでもなくいつも机の中に持っている。 それはglitterという銘柄で古びた文房具屋さんなんかに 埃をかぶって売られているので時間があったら立ち寄ってみてほしい。

glitterなんて概念は基本的に有限で、輝いていない時間が あるからこそ、輝く時間を実感できるだけのこと。 それを糊で固めちゃおうというチープな考え方が子供じみていて好き。

ある夜、私は心から信頼して愛し合っていた人とお別れをしていた。

ふわりと舞い上がって、一瞬で消えてしまうかもしれない時間は 本当に貴重で、やさしい体温をずっと感じてたいと思ったけれど それでもその気持ちが色あせる前にここを離れなくちゃいけない。

なんどもなんども泣きながらお別れをいったけれど どうしてもその場所を離れるわけにはいかなかった。 美学とか理屈を超えて、こんなきれいな時間を失うわけにはいかなかった。 だから追い詰めて、追い詰めて、気がついたときに 追い詰められていたのは自分だった。

その瞬間、確かに私は一段チープになったけど、 心の中のglitterを閉じ込めるほうが重要だった。

だから、私の机の中には変わらず「glitter」がひっそりとしまってある。

(2005/6/17, kanako)

conquer [動] ~を征服する、~を克服する

コーヒーショップで隣にいた女子高校生の会話。

A「よくさぁ『自分に克て』とかっていうじゃん」
B「うん」
A「でもさ、なかなか勝てないよね」
B「うん負けちゃう」
A「でも『自分』と戦って負けちゃうってことは、自分が勝ったってことだよね。結構強いんじゃん、私。」


「・・・」

Don't relax your gaurd after you've won the battle.
(勝って兜の緒を締めよ)

(2005/6/14, Takashi)

reputation [名] 評判

この春、自分の部屋からの眺めの70パーセントを占めていた、目の前の3階建アパートが取り壊された。おかげで、日当たりは良くなり、景色もなかなか。緑の木々の隙間から広瀬川が蛇行するのが目に見え、視線を右に移すと遠く山々に夕日が吸い込まれていく。そういえば「a room with a view(眺めのいい部屋)」なんて映画があったな。映画級とはいかないまでも、何かいいことが起こりそうな景色だ(ちなみにまだ何もない)。

さてさて、このアパートの跡地、最近不動産屋がやってきて売り出しに躍起だ。この前はついに「好評分譲中」なんていう旗をその土地の一画に立てていった。家一軒建つかどうかのスペースに「分譲中」ってのもないだろう、おまけに「好評」かい・・・。まあ宣伝文句はどうでもいいのだが、赤地に白い「好評分譲中」の旗はセンスも悪く、せっかくの景観が台無しだ。赤地じゃなかくてせめて楽天野球団のチームカラーであるクリムゾンレッドだったら良かったのに。クリムゾンレッドなんていうと格好いいがようはえんじ色だけど。

とにかく、休日に来て土地の前のイスに長時間座っているお兄さんには悪いが、しばらく売りに出されないように祈るばかりだ。

(2005/5/25, 宮下修)