decorate [動] 装飾する

秋だと思ったらもう冬だ。

街にはクリスマスの影。街を歩いていたらデパートの前にもうクリスマス・ツリーが飾られていた。

この時期のクリスマス・ツリーは嫌いだ。もともと正月派だった日本人がクリスマス派に成り下がってしまうという危機を嘆いているわけではなく、この時期のクリスマス・ツリーはまだ今年は2ヶ月弱あるのに「もう今年もおしまいか」という気にさせる。

そして、去年のクリスマスはどう過ごしたかなとセンチメントになったり、今年のクリスマスはどう過ごしたらいいんだとちょっぴり不安になったりする。

さらに「ワム!」の曲「ラスト・クリスマス」あたりが街に流れたらもうおしまいだ。ちなみにこの場合の「ラスト」は「最後の」という意味ではなく「去年の」という意味だが、ここでは深く触れない。

そして、アーケード街にクリスマスソングが流れると、歩行者は隊列を組みこそしないが左右の足を同じリズムで前に出しながら歩く。

だんだん何がいいたいのか分からなくなってきたが、今年もまだ11月11日。マラソンでいうとまだ36キロ地点。これからが今年の勝負どころだ。

(2006/11/11, Takashi)

stick [動] くっつく

スポーツの秋だ!

突然、米大リーグのプロテストを受けることになった。

バッターボックスでバットを構える。ピッチャーを見ると、驚いたことにあのイチローがこちらに向かって投げようとしていた。スピードボールがど真ん中にきた。バットを振るというより当てにいくと、奇跡的に当たり、ぼてぼてのピッチャーゴロ。ファーストに向かって走り出すが、足が地面にくっついてなかなか走れない。

のろのろ走っていると、イチローがボールを取りファーストにレーザービームのような送球を送る。すると、ファーストがグラブで一旦受けるも、送球の威力がありすぎてファールグラウンドに転がり球を落とした。相変わらずのろのろ走っていた僕だったが、なんとか一塁にたどり着きセーフ。マウンドから一塁方向に向かってきたイチローから「これでプロテスト合格だと思うな」と言われた。「もちろん」と、テスト生にもかかわらずタメ口で受け答えする僕。

イチローはさらに 「おい、目が赤いじゃないか。この大事なテストの前日に飲み過ぎたのか」と続ける。 「あぁちょっと」と答えながら「(さすがプロ。なんでもお見通しなんだな)」と一人納得する僕。

このままではプロテスト合格はおぼつかない。あせった僕は勝負に出た。

ぼく「イチローさん、お願いがある」
イチ「なんだ」
ぼく「僕とここから2塁ベースまで競争しないか」
イチ「構わないが」
ぼく「ただし条件がある」

なぜかお願いをするほうがさらに条件を出すという訳の分からなさ。 一塁まであれだけのろのろ走っておきながら、勝機はあるのか。

ぼく「僕がスタートして、一二塁間の中間地点を過ぎたところでスタートしてくれないか」

イチローの答えを聞く前に、日が暮れた球場にサイレンが響き始めた。いや、サイレンではない。闇を切り裂く目覚まし時計の音だ。

秋の夜長、夜更かしすると朝起きるのがツライ。

(2006/11/4, Takashi)